時代を視る

2020年11月ニュースレター 時代を視る NO.249号

2020年11月10日

win win代表 赤松r良子

アメリカ大統領選挙が済み(11月3日)、間もなく大勢が判明する。開票状況を日本のTVまでLIVEで伝えているのでよく分かるのだが、大変な混乱ぶりのようである。現時点では、まだ予測に過ぎないが、現職トランプ氏は敗色が濃い様子で、大統領自身頭に血が登ったのか、選挙手続きに不正があった何のと言いたて、裁判に持ち込む用意があると広言していると伝えられる。

アメリカの大統領選挙の歴史は長いから、ずっと昔のことまでは承知していないが、私の知る限りでは、現職の大統領が敗れたというのは殆どない。名前も忘れてしまった位だが、でもその時敗れた大統領は潔く退任をして粛々と政権交代が行われ、私はさすが民主主義の代表といたく感動したことを記憶している。

そして、三権分立の在り方について、学んだ時も、世界各国(先進国)の比較をして、アメリカの在り方が最も安定的に行われる例としてあげられていた。それを学んだ時期は、アメリカはまだ世界第一の超大国とはなっておらず、ロシアはまだソ連の時代、中国は毛沢東の全盛時代であったのに、そしてイギリスがその議会民主主義政治で我が国の模範として輝いていたにも関わらず、政体としてもっとも安定しているのがアメリカであると評価されていた。(東大・政治学の教科書)

確かに、議院内閣制のもとで、総選挙の結果、与野党、所をかえることが起こり、立法府は騒然となって内閣が成立せず、つまり行政までが混乱して機能がうまくいかないという事態が起こるのに対して、アメリカのような制度では、大統領府は、議会とは離れて整然と機能するという長所を備えているという話である。

現に今回の議員選出でもねじれ現象が起きそうなのに、それには大した問題にされていないで、話題は専らトランプかバイデンかである。

もっとも大きな海を越えてくるニュースだから、遅れることもあれば、飛び跳ねることもあるかもしれない。どちらに転んでも、日米関係がそんなにひっくり返るわけはないと、楽観視してまだ続きそうな混乱が治まるのを待つこととしていたら、やはり民主党バイデン氏の勝利でした。

ところ変わって、わが国では先月にも触れた学術会議の任命問題が、開会された国会でホットな議題となっている。衆参の予算委員会での菅首相の答弁が説得力に欠けるというか、一貫性がないというか、つまずいている様子である。

行為そのものが、まずかったのだから、理屈づけに四苦八苦しないで、さっさと任命をするのが上策だと思うのだが、首相のメンツが・・・ということでしょうか?