時代を視る
2017年3月 ニュースレター 時代を視る Vol.204
2017年3月10日
WIN WIN代表 赤松良子
人間、米寿(88歳)に近くなると世の中のことがいろいろと分かるようになっていると思っていた。ところが、あにはからんや、このところ、理解できないことが、あちこちに 起こっていて、困惑している。
先ず国内。大阪府豊中市にある学校法人「森友学園」に国有地を売却した際の問題。普通随意契約の際行う「見積もり合わせ」をせず、地下のごみの撤去費用を差し引いた 価格を学園側に直接示し、その価格で売却したというのだが、差し引かれた額は、その前の額と比べて驚くような安い価格になっている(9億5000万-8億=1億5000万)。
そしてそこの小学校の名誉校長に首相夫人が就任しているというのである。どういう 因果関係が存在するのかさっぱり分からず、自民党の重鎮さえ、奇怪な話しといったとか、まして、我々には分からないが、参院予算委員会で首相は声を荒げて反論していたとか。
前日の自民党大会で、総裁の任期を2期の限度を3期に延長することが決まり、現総裁(=首相)は何事もなければ、2021年まで在職可能となり、明治以来最長 のものとなると発表されたばかり。その一強にもよいことばかりではない話しが出てくる。人生とはそういうものなのだなあと感じるわけである。
次に隣国の北朝鮮。現政権トップの長兄 金正男氏(まさかマサオさんとは読まない)マレーシアのクアラルンプール空港で暗殺されたという。猛毒を顔につけて逃亡したのはベトナム人とインドネシア人の女性2人だったのだと。これも、何故そんなことが 起こったのか、ロクな報道がないからさっぱり分からない。思い出すのは、この人、偽のパスポートで日本に入国しようとして、空港で発覚し年の新聞の退去を命じられて引き上げ、それが原因で、父の後を継げなかったのだと記憶にある。
なぜ日本に入りたかったのか、当時伝えられたところでは、ディズニーランドを見たかったからだとか、何ともしまらない話しだった。(しかし、ここは確かに楽しく、無理をしないで見られるなら一見の価値はありますよ)最後にヨーロッパ。今年は大きな選挙を迎える国が多く、フランスの大統領選に右翼のルペン党首が立候補するとか・・・。もし当選したら、そしてドイツのメルケル首相が3選を果したら、英独仏がそろって女性がトップとなる。歴史と伝統を誇るヨーロッパでそんなことが起こるものだろうか? サッチャー首相が「鉄の女」といわれて長期に政権を維持したが、あれはイギリスだけの話しだったし、メルケル首相が首脳会談等で、紅一点だった時期が続いていた。アメリカで初の女性大統領かと期待されたが、まさかの敗北を見たばかりである。
しかし、「世界は変わる、変えるのは女」というフレーズ、実現するかも・・・。