時代を視る
2019年6月ニュースレター 時代を視る N0232号
2019年6月10日
win win代表 赤松r良子
令和の時代に入っても、日本では平和な世の中が続いている。アメリカの大統領が約束通り訪日し、首相と一緒に大相撲見物をし、なんと賜杯を優勝力士に手渡したり。随分大きな男性だと思っていたが、力士と並ぶと同じくらいの背丈で、体重は力士の方がずっと重い様子だから、日本人でも(モンゴルではなかったか)でかいヤツがいるのだと感じられたのでは・・・。イギリスでは首相が女性なのに、背の高さは並んで立っていて同じくらいなのには感心した。私は自分がチビだから、付き合うのには大男はゴメンだが、政治家は写真で見るだけだから、小さい日本人は損をしているように感じてしまう。
しかし、今や戦争をせず、きちんと仕事をし、世界一の長寿を誇る国になったことは嬉しい限りである。ところが、心配事は、出生率が下がって、人口が減少を続けていることだという。何故なんだろう? 一時出生率が下がって困っていたヨーロッパ諸国、特にフランスなど、これが上昇に転じ、人口も増加をみていると言う話なのに・・・。
そこで、現れるのが、人口の減少を、子どもを多く生まない女性のせいにする人である。中でも困るのは発言力の強い政治家の男性である。最近も「女性は最少3人の子供を生むべきだ」などと発言して、批判を浴びた代議士が出た。この人など政治家としての基本がなっていないのではないだろうか?
聞くところによれば、フランスの若い夫婦は、子供を生み育てることは人生の大きな喜びだと感じているとアンケートなどに答えることが多いという。私自身、若い時、子供を生んだが、その頃のことで一番強く覚えているのは、夜更けて赤ん坊を寝かせつけ、やっと自分も眠れるようになり思ったことは、「何とか朝まで起こされませんように」であったことである。子供を育てることが人生の大きな喜びだなんて、とても実感はなかった。何とか早くこの状態から脱したい、というのが唯一の願いだった。昼間の勤務はできるだけ楽に、残業なんかできませんよと思いつつ・・・。
この時、我が家では家事・育児は夫婦ちゃんと協力できており、私一人で荷っているというわけではなかったのに、それでも幼児を育てるということは大変だったのである。保育施設はあることはあったが、数は少なく、夜までみてくれるようなところは見つからなかった。経済的にも、育児をしている家庭への補助は見るべきものがなかったように記憶している。これはかなり改善されたらしいと思うが・・・。
そこで政治家のすべきことは、女性に〇人生めなどと要請することではなく、楽しく、出産・育児ができる環境を作ることである。出生率が反転上昇して2.1を超え、人口が増え始めた国の、国や自治体の予算の内容を勉強して、見習うことなどではないのかしら?
最近実施された地方議会の選挙の結果についても書きたいと思っていたのだが、紙数が尽きたので次回に廻したい。