時代を視る

2023年1月ニュースレター 時代を視る NO345

2023年1月10日

一般財団法人WIN WIN 代表 赤松良子

2023年の元旦を迎えたが、どうも晴々と、明けましておめでとう、という気分になれなかったのは、どうしてなのだろうか。

国内ではコロナとかいう病気の伝染が収まらないこと、国外にはウクライナへの侵攻が続いていることがあると、すぐ考えが及んだ。他にもいろいろとあるかもしれないが、とりあえず、この二つについて考えてみよう。コロナを国内の問題というのは勿論間違いで、世界的な問題だが、国内で今第8波が来ているというので、とても気味が悪い。ただ、ペストだとか、コレラとかいう流行病のような、ゾッとするような恐ろしさとは一寸違うような気がするのは、致死率があまり高くないからではないか。

 

お隣の中国ではもっとすさまじい広がりの様子で、国をあげて大騒ぎ、政府は躍起になって報道を静めようとしていることが見えてくる。私などには、その政府の態度の方が気味悪く思えてしまう。なにしろ、人口の多い国だから、感染している人間の数を聞いただけで、すごい数の患者数に思えてしまうのである。入国の際の管理は、受ける人には気の毒だが、やっぱり厳しくして、国内に菌を持ち込まないようにしてもらわないと困るというのが、利己的ですまないが、正直な気持ちであります。

 

国外では、ロシアのウクライナ侵攻がおさまらない。プーチン大統領が1月7日には一時停戦しようと声明を出したとTVでみた。最近まで知らなかったが、ロシア正教のクリスマスは他のヨーロッパ諸国と違って、1月7日なので、この日は大砲を打ち合わず人を殺さないようにしようと提言したというのである。12月25日には他国に弾を打ち込んでおき乍ら、勝手なことを言うものだとあきれてしまった。この人は失政続きで、去年いっぱい政権が持つか、本人が暗殺されるのではないかと予想があったが、これは外れで、まだ政権を握って離さない様子である。対するウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカまで出かけて歓迎を受け、熱弁を振るってきた様子。これもテレビで見ることができた。

テレビというもの全く便利なもので、こうして世界のトップの顔つきや表情を近々とみることができる。プーチンの無表情ともいえる冷酷な顔を見て、その人柄を想像し、昔のスターリンやあとのゴルバチョフと比べて、思いを巡らせるのは歴史大好き人間にとっては結構な時間と云える。

スターリンなど、治世も長く、ルーズヴェベルト(米)、チャーチル(英)と並んで新聞を賑わせたヤルタ会談の写真など忘れられない存在だが、なかなかのイケメンだがブスッと無表情で面白くなかった。これがTVだとどうなったかしらと考えたりする。ルーズヴェルト大統領は小児マヒで行動を見られたくないのでニュース映画でも映させなかったというが、TVだとどういうことに相なっただろうか。チャーチルは写真だとあまり面白みが出ないが、TVとなればもっとチャーミングに出演できたのではないかなど、これは私の勝手な想像である。まずは、本年もよろしくお願い申し上げます。